豊田空間デザイン室

日々のこと
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『嵐が丘』

updated: 2010年5月10日

「嵐が丘」エミリー・ブロンテ(千夜千冊…第1巻  5.遠方からの返事)

千夜千冊も少し戻って、サマセット・モームをして世界の十大小説に入れた「嵐が丘」book  読み始めると最後まで、続けて読んでしまう。 エミリー・ブロンテの小説はこの一冊だけだが、ストーリーはすさまじく、複雑で、因果と宿命の物語となっている。 よく想像だけで書いたものである。 学生の頃読もうと思ったが、映画を先に見てしまい、結局30代になってから読んだ。例え読んでなくとも、ヒンドリー、キャサリンそしてかのヒースクリフという名は多くの人の知るところではある。
 そういえば20年ほど前、吉田喜重監督の日本版とも言うべき、映画「嵐が丘」を観たことがあった。 設定は時代劇で、富士山の5合目付近をロケの立地に、霧が掛かった場面など黒澤監督の「乱」のような狂気と幻想のシーンを髣髴とさせ、不気味だが印象的であった。