また、NHK「新日曜美術館」のことになるが、今朝の放送は佐川美術館に開館した「樂吉左衞門館」だった。「新建築」に掲載され、特集の本も頂き、是非行ってみたいと思っていた。茶室というと数奇屋風な造りを普通は想像するのだが、使っている素材は黒い顔料を混ぜたコンクリートと大きな御影石、それに竹、和紙等、、。利休の茶室「待庵」を現代的な「侘び」として表現したとのこと。材料(物質)の持つ力をそのまま人為的な手を加えず、素で使っている。
考えてみれば利休にしても、当時としては「待庵」は前衛的だったとわけだから、今回のこの茶室が所謂和風建築でなく、革新的な表現なのはその精神性を受け継いでいると言えると思う。