豊田空間デザイン室

建築ノート
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『カウフマン邸』-2

updated: 2008年10月13日

ライトは浮世絵に、西洋に無い人と自然のあり方を見出している。日本の絵画との出会いから、物事の単純化、省略化を学び、自然の魅力が全く違って見えるようになったそうだ。 そして、人間は動物や木々や水と同じ、命あふれる自然の一部だとわかったのだ
 浮世絵から学んだ自然観から、滝と出会うことで、垂直に流れ落ちる水の動きを建物に描き出して、落水荘は造り上げられている。建物が周りの自然と溶け合い、混然一体となって高めあう形で、、。 これは、自然と建物が有機的につながる、有機的建築(オーガニックアーキテクチュア)と名付けられている。
 ライトは70年前、まだ日本が西洋の建築を取り入れようとしている時に、逆に(すでにというべきか)、日本文化の香りと、そこに隠された自然と人が共存する暮らし方を伝えようとしたのである