豊田空間デザイン室

日々のこと
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『フェルメール展』

updated: 2008年11月20日

 平日だが、予想したように「フェルメール展」はすごい込みよう、、60分待ちだった 何故ブームなのかわからないが、フェルメール全作品を巡る本や旅もあるぐらい、大変な人気のようだ。

 今回は全部で7点、、全作品のほぼ1/5の展示である。やはり作品数が少ないというのも、観たいという気持ちを煽るのかもしれない  「絵画芸術」が来なかったのは残念だが、ウィーンで観てはいる。  代わりにきた?「手紙を書く婦人と召使い」は物語を喚起し、フェルメール独特の寓意と象徴に富んだ魅力ある作品だった。  「ワイングラスを持つ女」も同様だが、日常生活、部屋の片隅の光景、窓からの光、チェックの床といったフェルメールらしさを備えている。

 他のデルフトの画家たちの絵もいいのだが、何といってもフェルメールは自然主義的な表現を、さらに抽象化し、詩にまで昇華させていると言える      日常風景の中から美しい一瞬のシーンにハイライトを当て、優れた編集能力で空間表現を高め、最小限の要素で最大限の効果を上げているのである。  画面全体のバランスのよさと優雅さも卓越している