豊田空間デザイン室

建築ノート
archive

『建築はどこにあるの?』

updated: 2010年6月2日

 国立近代美術館で催されている「建築はどこにあるの?7つのインスタレーション」を観に行ってきた。  特に興味深かったのは7つのうち2点。
 中村竜治氏の作品   一見トラスのように思えるが、説明によれば、「剛接合を利用したフィーレンデール構造に近い。トラスより部材数が減るので、透明度を増すことができる。」とのこと。 しかし、紙をカットしてこれだけの構造体モデルを作っているのには驚く。 膨大な数の繊細な線の構成が、視点により折り重なって見え、また菱形状に抜けているのが美しい。
 伊東豊雄氏の作品   多面体や様々な大きさのキノコ、メッシュ、サンゴのような形状のスタディ模型。 現代のテクノロジーを駆使しながらも、表現される造形は有機的で生物のように増殖していくようだ。 模型少年がそのまま大きくなったような氏の自由で豊かな創造力に刺激を受けた。