豊田空間デザイン室

日々のこと
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『源氏絵』

updated: 2008年9月14日

 今年は「源氏物語千年紀」。新日曜美術館でも取り上げられたが、展覧会やシンポジウムが相次いでいるらしい。日本を代表する長編文学を、断片的にしか読んでないのだが、文学としての枠を超えて造形のモチーフになり、時代ごとに新たな「雅のかたち」が生み出されてきたとのことだ。
 室町時代の応仁の乱で、平安時代の建造物が焼き尽くされてしまい、王朝文化を絵や工芸の世界でそのエッセンス?を表現しようとした。武士たちも武力では統治出来ても、公家文化を継承したいという、それでこそ国を治めるに相応しいと思われたかったのだろう、、。江戸時代になると「洒脱さ」が新たな源氏を生み出されたも言われている。
 「源氏物語」の魅力は時代ごとに、日本文化の「かたち」として、アイデンティティを形作ってきたことにあるようだ。