豊田空間デザイン室

建築ノート
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『間取りの発展』

updated: 2008年12月29日

原始住居は形や床の高さは風土によって様々だが、世界中いずれも単室住居であるそして、就寝が第一の「ねぐらずまい」だ。  わが国では竪穴住居が、作業土間と居住床座の二つの部分からなる、「一室住居」に進展したらしい。
 一室住居とはいっても、道具置場、作業場、炊事場、寝所など、一定の住まい勝手が自然発生的に生じていった。 この使い勝手が間仕切りの発生を促し、用途別の部屋を生むことになる。  さらに、文化の向上によって色々の生活要素が持ち込まれて、一室では住居の機能は果たせなくなる。
 住居機能の内で最も重要なものは就寝である。虫や獣の害、外敵の進入を防ぎ、防寒やプライバシーを確保しないと安眠が出来ない  そのために、寝室を分離する必要があったが、その間仕切りの発生は、一室住居の就寝部分に袖壁や屏風のようなものが出来て発展したらしい。