古い絵巻物で見る平安京の町並みの多くは板屋根である。草屋根は軽いのだが、見た目はどっしりしているのに対して、勾配も緩く、深い軒やけらばは力強く美しい。
板屋根は、古くは厚手の長板を交互に重ねて葺いた「大和葺き」が知られている。現代では金属板葺き等でもその形状を真似て、名称としては使われているぐらいだその後、板のサイズは段々小さくなり、「へぎ板」と呼ばれるものに変わっていく。これが、「杮葺(こけらぶき)」で葺板は小さくてすみ、仕上りも優美である。しかし、専門職を必要とし、手間代が高くついてしまう
「杮葺」は都市部で多く使われたが、地方や山間部では素人でも葺ける「くれ板葺」や「大削ぎ葺」が近年まで残っていたようだ。屋根板は丸太などで押えられ、さらに石を載せたりして強風対策をしている
次回は瓦屋根のについて、、、